こんにちはユウです。
本日は人材の多様性は必要かについて考察します。
ドナルド・トランプ米大統領は2025年1月22日までに、
連邦政府の「多様性、公平性、包摂性(DEI)」事業に携わる全職員を直ちに
有給休暇扱いにするよう命じました。
この発言により多くの波紋がありましたが、
実際、トランプ大統領は多様化自体を否定しているわけではないです。
就任演説では
「あらゆる人種、宗教、肌の色、信条の市民に希望、繁栄、安全、平和を取り戻す。」
「肌の色が見えない、実力主義の社会を築く」
という発言もあり、
多様化することが目的となり、実力主義でなくなっている点を問題視しています。
もちろん女性役員が少ないから、実力のない女性職員を役員にするなどは問題だと分かりますが、実際多様化の価値は何なのか疑問に思ったので調べました。
内閣府のサイトで細かな記載がありましたので、まとめました。
令和元年度 年次経済財政報告
多様化により余分なコストの削減や人手不足の緩和が可能
企業が差別して、決まったグループを重視してしまうと
限られたグループの中から適任の人材を採用・登用しないといけないとなります。
- 本来の生産性よりも高い余分なコストを払う必要
- 少子高齢化で労働人口が減少する中、限られた人材では人手不足がより深刻になる
が生じてしまいます。
そのため、限定された条件でなく、個人の能力や生産性に基づいて人材を登用していくことで、企業業績の改善(余分なコストの削減)や人手不足の緩和となることが指摘されています。
例えば
新卒採用で「〇〇大学で日本人男性で身長180cm以上」という条件で探すと
対象となる学生も少ないため、
・給料や手当を高くしないと新入社員の目標人数にとどかない(=余分なコスト)
・そもそも少子化なので、条件にあたる学生数も少ない(=人手不足)
でイメージできるのではないでしょうか。
イノベーションの促進や生産性の向上
多様性の高い組織においては、低い組織と比較して、
より豊富な情報を保有しているということと記載がありました。
この点は確かに多様性のある人材がいることの大きなメリットだと思います。
豊富な情報があれば、多様なアイデアが生まれ
多様なアイディアが存在する組織は、イノベーションの促進や生産性の向上等につながりやすいと考えられます。
例として、既存の概念にとらわれない新しい商品・サービスの開発が可能となったことや
ダイバーシティが生産性向上につながった事例が実際に報告されています。
ネガティブな効果もある
メンバー間のコミュニケーションの齟齬が生じることで
組織のパフォーマンスが低下することもあります。
複数のグループが形成されて、集団のまとまりを低下させたり、
他のグループに対してネガティブな感情を抱くことにつながる可能性もあります。
人材の多様化においては、適切なマネジメント等によりこうした負の側面を抑制し、企業の競争力の強化につなげていくことが非常に重要と述べられていました。
感想
多様化自体は人員不足の緩和や豊富な情報があつまるという意味で価値があるとわかりました。
ただし、多様化することを目的ではなく、あくまで組織にメリットがある形で
進めていかなければ逆に生産性を下げたり、まとまりがなくなったりという危険性もあると認識ができました。